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「電子たばこ」から発がん性物質を検出-ホルムアルデヒド、厚労省研究班が報告

 香料成分などを含む液体を電気で熱して発生させた煙を吸う「電子たばこ」について、国内で流通している一部の製品から発がん性物質のホルムアルデヒドが検出されたことが21日、厚生労働省の研究班の報告で分かった。研究班が調べた9銘柄のうち8銘柄からホルムアルデヒドが検出され、中には紙巻きたばこよりも高い濃度が検出された製品もあったという。研究班は、ホルムアルデヒドなどによる健康影響の可能性が示唆されるとしている。【丸山紀一朗】

 この研究は、国立保健医療科学院の欅田尚樹・生活環境研究部長を主任者とする厚生労働科学研究委託事業によるもの。研究班は、この日に開かれた厚生科学審議会地域保健健康増進栄養部会の「たばこの健康影響評価専門委員会」の会合で、内容を報告した。

 報告によると、研究班は電子たばこの液体9銘柄について各5製品を購入し、各製品から発生する煙を3回ずつ集め、そこに含まれる成分を分析した。その結果、8銘柄からホルムアルデヒドが検出されたほか、発がん性が疑われているアセトアルデヒドも同じ8銘柄から検出された。また、皮膚や粘膜の刺激作用などがあるグリオキサールやメチルグリオキサールといった、紙巻きたばこにはほとんど含まれない成分が検出された銘柄もあったという。

 研究班はこのほか、「ニコチンを含まない」とうたっている国内流通の電子たばこ103銘柄を調べたところ、約半数に当たる48銘柄からニコチンが検出されたことも明らかにした。研究班によると、検出されたニコチンの濃度は紙巻きたばこの1000分の1程度だというが、国内ではニコチンを含む電子たばこの販売は禁止されている。

 たばこの健康影響評価専門委員会の谷川武委員長(順天堂大大学院医学研究科教授)は、これらの報告を受け、「電子たばこの使用による健康影響の存在は否定できないものの、各疾患との相関や関連は現状では明らかでない」とし、今後も引き続き健康への影響を確認していく必要があると述べて議論をまとめた。