1. ホーム
  2. 健康ニュース
  3. ≫ プレパンワクチン備蓄で初の細胞培養を了承-新型インフル対策小委

プレパンワクチン備蓄で初の細胞培養を了承-新型インフル対策小委

 厚生科学審議会感染症部会の新型インフルエンザ対策に関する小委員会は3日、今年度に備蓄するプレパンデミックワクチンとして「インドネシア株」を選定し、従来の鶏卵培養法に加えて細胞培養法でも製造する方針を了承した。細胞培養法を採用すれば、プレパンデミックワクチンの備蓄としては初めてとなる。厚生労働省は8日の感染症部会で方針を決める。【丸山紀一朗】

 この日は、小委の下に設置されている「ワクチン作業班」が先月の会議を通じてまとめた案を、同作業班の小田切孝人班長(国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長)が説明した。

 小田切班長は、複数の研究の結果、1つの株のワクチン接種でほかの株にも免疫性のある「交叉免疫性」について、インドネシア株が最も期待できたほか、アジュバント(免疫増強剤)にグラクソ・スミスクラインの「AS03」を用いた細胞培養ワクチンにも幅広い交叉免疫性が認められたとし、今年度は同株を鶏卵・細胞培養法の両方で製造するよう提案した。

 ただし、小田切班長は今後、ワクチン株に対してだけでなく野生株に対する細胞培養ワクチンの交叉免疫性を検討したり、アジュバントの違いによる交叉免疫性の差を研究したりする必要性も指摘した。同省によると、感染症部会で認められれば、今年度は鶏卵培養法と細胞培養法でそれぞれ約250万人分が製造される。

 国は2006年度から、医療従事者らへの接種を想定したプレパンデミックワクチンを、鶏卵培養法で毎年約1000万人分製造してきた。現在、「チンハイ株」と「ベトナム株・インドネシア株」、「アンフィ株」の備蓄が計約3000万人分あるが、チンハイ株は今年度使用期限が切れるため、同株の抗体を誘導でき、かつ幅広い交叉免疫性のある株の選定を目指している。