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メタボの次は「ロコモ」 運動器症候群「理解して、もっと恐れて」

ろこも東京新聞 TOKYO Web 2013年5月11日

 骨や筋肉、関節など運動器の障害により歩けなくなるか、一歩手前の状態を「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」という。寝たきりや要介護状態につながり、日本整形外科学会の医師らでつくる「ロコモチャレンジ!推進協議会」が予防・啓発活動を進めている。県も新健康増進計画「健康ちば21」に健康づくりの一環として、新たにロコモ対策の普及を盛り込んだ。(小川直人)

 「ロコモを理解して、もっと恐れてほしい」。推進協議会副委員長で名戸ケ谷病院(柏市)の大江隆史院長はこう呼び掛ける。

 高齢者が要介護になる原因の四分の一は、転倒による骨折や関節疾患など運動器の障害。脳卒中や認知症よりも多いにもかかわらず、「生命に関わるがんや脳疾患に比べて、人々の危機意識は薄い」と指摘する。

 整形外科はスポーツや事故によるけがの治療が主だったが、患者の中心は高齢者に移った。「七、八年前から変わってきた。高齢化でもっと増える」と危機感を強める。

 ロコモは骨と軟骨、筋肉の衰えが原因でなる。「自分の状態はどうか知ることが大事」。早歩きはできるか、階段は無理なく上り下りできるかは目安になる。協議会のホームページでチェック項目を紹介している。さらに、「女性の骨粗しょう症には特に注意が必要だ。骨密度の検査を受けて」と勧める。

 「九十代でもしっかり歩ける。手入れさえすればなんとかなる」。現場の医師としての実感だ。協議会は、予防トレーニングとして毎日三回、目を開いて行う片足立ち(左右一分間)と、スクワット(五、六回)を推奨している。

 「これらは最低限で、できる限りの運動を心掛けて。痛みなどの症状があれば早めに診察を受け、病気として治療することも大事だ」と指摘する。

 運動器が衰え始める四十代でも、歩いたり物を運んだりする日常生活の動きと運動を合わせた活動量が少ない人は要注意。「現代は生活が便利になりすぎた。階段を積極的に使うなど意識的に行動を変えていかないと」と注意喚起した。

★「ロコチェック」項目

(1つでも当てはまればロコモの疑い)

(1)家の中でつまずいたりすべったりする

(2)階段を上がるのに手すりが必要

(3)15分ぐらい続けて歩くことができない

(4)横断歩道を青信号で渡りきれない

(5)片足立ちで靴下がはけなくなった

(6)2キロ程度(1リットルの牛乳パック2個程度)の買い物をして持ち帰るのが困難である

(7)家のやや重い仕事(布団の上げ下ろしなど)が困難である

※ロコモチャレンジ!推進協議会ホームページから

<ロコモティブシンドローム> 骨や関節などの運動器が衰え、生活の自立度が低くなる状態を指す。日本整形外科学会が2007年、現場の医師の危機感を背景に提唱を始めた。10年に「ロコモチャレンジ!推進協議会」を発足させ、「メタボの次はロコモ」と普及に乗り出し、国や地方自治体の施策にも取り入れられるようになった。

 県の「健康ちば21」は13年度から10年間の計画。健康で自立して日常生活を送れる「健康寿命」を延ばし、健康格差の縮小が総合目標。ロコモ対策の普及のほか、検査の充実や啓発による生活習慣病の重症化防止支援も新たに盛り込まれた。

ロコモ チャレンジ!とは|ロコモ チャレンジ! 日本整形外科学会公認ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト

日本整形外科学会公認ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト