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メラノーマ薬ヤーボイの副作用で注意喚起-重篤・死亡事例報告も、皮膚科学会

 希少がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)の治療薬「ヤーボイ点滴静注液50mg」(一般名イピリムマブ【遺伝子組み換え】)が7月に製造販売承認されたのを受け、日本皮膚科学会は同薬の副作用の特性やその対応などをまとめ、公表した。臨床試験で同薬の投与による重篤な副作用や死亡した事例が報告されていると説明。投与後に異常が認められた場合、添付文書や適正使用ガイドで治療の手順や対応などを示した治療アルゴリズムを参考にするよう呼び掛けている。【松村秀士】

 ヤーボイは、根治切除不能な悪性黒色腫に対する標準的な治療薬で、海外では50か国以上で使用されている。日本国内では、患者に対する同薬の使用実績(臨床試験)は35例にすぎないのが実情だ。発売後の全例調査の集積と解析には時間がかかるといった課題も指摘されている。

 このため、日本皮膚科学会の「悪性黒色腫の新薬に関する安全性検討委員会」は、同薬の特性や副作用への対応などをまとめた。

 同委員会によると、この薬によって皮膚(皮膚炎、そう痒症)や消化管(下痢、大腸炎)、肝臓(肝機能値異常、肝炎)、内分泌腺(下垂体炎、副腎異常、甲状腺異常)、神経系(抹消性ニューロパチー)、その他の臓器(間質性肺炎、ブドウ膜炎、腎炎)に関連した副作用が生じる可能性がある。

 また、同委員会は、これらの副作用が投与を止めて数週間から数か月後に認められることもあることを挙げ、「十分な注意のもと治療を行う必要がある」と指摘。異常を認めた際は、治療アルゴリズムに基づいて対応することを勧めている。