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乳がん発見率1.5倍に、マンモと超音波で-東北大「大規模な超音波臨床試験は世界初

 東北大は、臨床試験によって乳がん検診に用いられるマンモグラフィ(マンモ)と超音波検査を併用すると、マンモ単独での検診に比べて、40歳代女性の乳がん発見率が1.5倍に高まったと発表した。この試験は、同大大学院医学系研究科の大内憲明教授らのグループが実施したもので、対象者は約7万6000人。同大は「大規模な超音波検査を用いた乳がん検診に関する臨床試験は世界で初めて」とし、今回の研究成果は日本や世界での乳がん対策の重要な礎となることが期待できるとしている。【松村秀士】

 乳がん検診では、早期の発見につながりやすく、死亡率減少効果が証明されているといった理由で、マンモが用いられることが多い。しかし、若年女性や乳腺密度の高い人では、がんを判別しにくいといった課題もある。

 大内教授らのグループは、2007年7月から11年3月にかけて、全国の40歳代の女性7万6196人に臨床試験を実施。マンモのみを受ける単独群と、超音波検査も加えた併用群の2つに分けて、がんの発見率などを比較した。

 その結果、単独群では117人にがんが見つかり、発見率は0.33%だったが、併用群でがんが見つかったのは184人で、発見率は0.5%と約1.5倍高まった。また、がんと正しく判断できる「感度」は、単独群では77%だったのに対し、併用群は91%と高かったほか、併用群の方が初期がんの発見割合も高かった。

 一方、がんでないのに疑いがあるとして精密検査が必要と判断された人は単独群で8.8%だったが、併用群では12.6%となり、併用によるデメリットも明らかになったという。同大は、「超音波健診導入による利益と不利益との相対バランスを厳密に検討することが不可欠」としている。