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地域の薬局、「健康づくり支援薬局」を提案-厚労省

 厚生労働省は2日、「健康情報拠点薬局(仮称)のあり方に関する検討会」を開き、これまでの議論で使用していた「健康情報拠点薬局」に代わる新たな名称として、「健康づくり支援薬局」を提案した。【真田悠司】

 この提案は、前回までの会合で、“拠点”という言葉が持つイメージに対して違和感があるとの異論が出たことを受けたものだが、委員から「情報という言葉を残してはどうか」との異論も上がり、結論は次回以降に持ち越された。

 また、厚労省はこの日、健康づくり支援薬局の要件についても論点を示した。提案されたのは、▽かかりつけ薬局・かかりつけ薬剤師としての基本的機能▽薬剤師の資質▽薬局の設備▽薬局における表示▽医薬品の供給体制▽開局時間▽地域における連携体制の構築▽健康相談・健康づくり支援―の8項目。

 薬剤師の資質については、▽コミュニケーションの取り方▽地域包括ケアシステムの考え方▽生活習慣病の基礎知識と受診勧奨を含む関係職種との情報共有の方法―などについての研修を修了することが提案された。これを受けて、日本薬剤師会(日薬)の森昌平副会長は、日薬が運営する薬剤師の生涯学習支援システム「Jパルス」(JPALS)を紹介した上で、「薬剤師としての心構えやニーズを引き出すコミュニケーションスキルが重要だ」と述べ、Jパルスの項目にある「地域住民の健康増進」などを活用して研修を実施したいとした。

 一方で、日本在宅ヘルスケアアライアンスで議長を務める新田國夫・全国在宅療養支援診療所連絡会長は、地域の薬剤師は地域包括ケアなどに関する知識は既に持っていると話し、「(今後、研修が始まるならば)薬と健康、薬と予防という薬に関する専門性の概念を入れてほしい」と主張した。

 薬局の設備に関して、厚労省は、相談しやすい環境の整備として、他の利用者に話が聞こえないようにパーテーションで区切るなど、個人情報に配慮した相談スペースの確保が必要ではないかとした。

 全日本病院協会の安藤高?副会長は、「小規模薬局はハード面の要件が厳しいと(健康づくり支援薬局に)なれない」と指摘。日本医師会の羽鳥裕常任理事は、クリニックで話を他の人に聞かれることを気にする患者も多いことを紹介し、「個室でないと相談しない人もいる。パーテーションでは納得しないのでは」と話した。一方で、森副会長は、薬局では、まだ個室に抵抗がある患者もいると指摘し、「時間をずらすなどの配慮で、安心して話ができる形は作ることができる」と述べた。座長の西島正弘・昭和薬科大学長は「具体的にはさらなる議論が必要」として結論を次回以降に持ち越した。