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携帯の医療機器への影響ガイドライン改定へ-新たに9機器への基準盛り込む

 総務省の「電波の医療機器等への影響に関するワーキングクループ(WG)」は17日の会合で、携帯電話などが発する電波が、体内に植え込まれた心臓ペースメーカーなどの医療機器に与える影響を防止するためのガイドラインの改定案をまとめた。改定案では、新たに脳深部刺激装置など植え込み型と補助人工心臓駆動装置など装着型の計9つの医療機器に対する基準が盛り込まれた。【真田悠司】

 今回まとまったのは、「各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器等へ及ぼす影響を防止するための指針」の改定案。2014年度に総務省の依頼でNTTアドバンステクノロジが実施した「電波の医療機器等への影響に関する調査」の結果を受けたもので、23日に開かれる同WGの上部組織に当たる「生体電磁環境に関する検討会」に提出される。

 改定案では、▽脳深部刺激装置▽脊髄刺激装置▽仙骨神経刺激装置▽迷走神経刺激装置―など6つの植え込み型医療機器が新たに対象になった。これらの機器の一部で、スマートフォンなどを含む携帯電話から最長5センチメートル程度で影響を受けることがあった。このことから、機器の装着者は携帯電話を使用する際、「装着部位から15センチメートル程度以上離すこと」などが適切とされた。

 また、装着型医療機器では、補助人工心臓駆動装置とポータブルインスリン用輸血ポンプ、携帯型輸血ポンプが新たに対象になり、これらの機器については、携帯電話から最長3センチメートルの距離で影響を受けることがあった。このことから、装着者は携帯電話を使用する際、「取扱説明書や医師の指示に従うなど、注意し使用する」ことなどが示された。

 この日の会合では、携帯電話が最大出力の電波を絶え間なく発したとするなど考え得る最も厳しい条件で医療機器への影響が調査された点について、庄田守男・東京女子医科大循環器内科准教授が「今使っている携帯電話がこの厳しい最悪の条件をどれだけ出すのかの情報が欠けている」と指摘。豊島健・埼玉医科大保健医療学部非常勤講師も、「新幹線での移動の際、基地局が変わる時に電波が最大になることもあるが、都会の病院で電波が最大になることはまずない」とし、今後は、社会で実際に使用する際の条件での影響につても調査する必要があるとした。