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新種ウイルス、排せつ物で感染か 中東呼吸器症候群

2013/05/30 10:12 【共同通信】

coronaVis2 【ワシントン共同】新種の「中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルス」による病院内や家族間での人同士の感染は、患者の排せつ物を介して起きた可能性があるとする報告を、フランスやサウジアラビアの医療チームが29日、米英の医学誌に相次いで発表した。

 フランスの病院で4月に起きた2人の入院患者間の感染と、昨年10~11月にサウジアラビアで起きた家族4人の間での感染をそれぞれ分析。せきを介した飛沫感染だけを想定すると広がりが少ない一方、ともに最初の発症者に下痢の症状がみられ、排せつ物を介した感染が疑われるとした。

「中東呼吸器症候群」注意喚起

NHK NEWS WEB 2013年5月29日

サウジアラビアを中心に感染が拡大している新種のコロナウイルスによる感染症について、厚生労働省は「中東呼吸器症候群」と呼ぶことを決めるとともに、空港や港の検疫所でポスターを掲示するなどして注意を呼びかけています。

このウイルスは2003年に感染が拡大した新型肺炎「SARS」を引き起こしたコロナウイルスの一種の「MERS(マーズ)コロナウイルス」で、去年9月に初めて確認され、先月以降、サウジアラビアを中心に感染が拡大しています。
WHOによりますと、これまでに感染が確認されたのは中東やヨーロッパで合わせて44人に上り、このうち22人が死亡していますが、今のところ感染源や感染経路などは分かっていません。
厚生労働省は今月24日、この感染症を「中東呼吸器症候群」と呼ぶことを決めるとともに、国内でも感染が確認されるおそれがあるとして、空港や港の検疫所でポスターを掲示するなどして注意を呼びかけています。
この中では、患者の発生が報告されているサウジアラビアやカタールなどから帰国した人に対して、発熱やせきなどの症状がある場合は検疫所に相談するよう呼びかけています。
また、こうした国に渡航する人に対しては手洗いの徹底や動物との接触を避けるなど、一般的な衛生対策を取るよう呼びかけています。
さらに医師に対しては、感染の疑いのある患者を診察した際は、厚生労働省に報告するよう求めています。
「MERSコロナウイルス」とは

MERSコロナウイルスは、10年前に中国などで感染が拡大し、800人近くが死亡した「SARS」の原因と同じ、コロナウイルスの仲間です。
これまで感染が確認された患者では発熱やせき、息切れなどを示したあと、急激に症状が悪化し、ほとんどのケースで肺炎を起こしていました。
遺伝子の配列はSARSのウイルスと似ていて、もともとはコウモリに由来するとみられています。
去年6月にサウジアラビアの病院に入院した患者から初めて検出され、その後、中東やヨーロッパ各地でそれぞれ複数の感染が確認されていますが、詳しい感染経路は分かっていません。
コロナウイルスの仲間は数十種類に上るとされ、人をはじめとした哺乳類や鳥の呼吸器や消化器、それに神経系の細胞に感染して、さまざまな症状を引き起こします。
SARSが発生するまで、人ではせきや鼻水といった軽いかぜを引き起こすありふれたウイルスとして知られていました。
京都産業大学の大槻公一客員教授は、「コロナウイルスは遺伝子変異が起きやすく、強い病原性を示すことがある一方で、一定期間たつと病原性が弱まることもある。今後も、感染の動向を注意深く見ていく必要がある」と話しています。