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日本の薬事規制を世界へ、厚労省が戦略策定-医薬品・機器の輸出拡大目指す

 厚生労働省は26日、「国際薬事規制調和戦略」を取りまとめたと発表した。日本の適切で迅速な薬事規制の仕組みを世界に発信し、規制のあり方が成熟していないアジア諸国などに取り入れてもらうことで、国内の医薬品・医療機器の輸出拡大につなげることが狙い。塩崎恭久厚生労働相は同日の閣議後の記者会見で、「規制調和について中長期的なビジョンや施策のプライオリティーを明確にしたことは今までなかった」と意義を強調した。【丸山紀一朗】

 厚労省によると、国内の医薬品・医療機器分野には現在、世界の市場規模の約4割を占める米国と比べ、日本は約1割にとどまるほか、米国と比べて病院の規模が小さいために治験のコストが高く、開発投資インセンティブが弱いといった課題がある。また、日本の薬事規制のノウハウを国際的に発信する力も弱く、同省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)の国際対応体制も脆弱だという。

■アジアトレセンとレギュラトリーサイエンスセンターを設置-PMDAに

 そこで同省は、塩崎厚労相の指示で同戦略を策定。その中では、日本がアジアなど世界でリーダーシップを発揮できるよう、「アジア医薬品・医療機器薬事トレーニングセンター」(アジアトレセン)を来年度、PMDAに設置することを盛り込んだ。アジアトレセンでは、アジア諸国に直接出向いて研修を開くほか、薬事審査などのトレーニング機会を提供。同省は実施先としてタイやシンガポール、インドなどを想定しているという。

 また、2018年にはPMDAに、医薬品・医療機器の品質や有効性、安全性について適切・迅速に評価する科学(レギュラトリーサイエンス)の研究を推進するための「レギュラトリーサイエンスセンター」を設置する。同センターでは、承認申請データやカルテ情報のデータベースが今後整備されることを踏まえ、これらビッグデータの解析により新たな薬効評価指標や手法などの開発を目指すという。