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熱中症の予防や治療、効果的な方法は?-日本救急医学会がガイドライン公開

 日本救急医学会の熱中症に関する委員会(委員長=三宅康史・昭和大医学部教授)は、熱中症の診断や治療などのガイドラインをまとめ、ウェブサイトで公開を始めた。重症度の判定や水分の補給といった具体的な治療方法などを記載。医療や介護の現場に加え、学校や職場などでの活用を呼び掛けている。【新井哉】

 ガイドラインでは、2013年6―9月の4か月間に医療機関を受診し、熱中症関連の診断を受けたのは、約40万8000人だったと推計。このうち3万5000人超が入院し、550人が死亡したという。65歳以上が全体の半数近くを占め、「高齢ほど発症割合が高かった」と分析している。

 熱中症の診断については、「暑熱環境における体調不良では常に熱中症を疑う」とし、応急処置や入院加療といった3段階の重症度分類などを提示。「早期認識、早期治療で重症化を防げれば、死に至ることを回避できる」と指摘。また、予防や治療については「市販の経口補水液が望ましい」などとしている。

 また、スポーツや労働による労作性熱中症は屋外での発症頻度が高い一方、重症例は少ないと説明。高齢者については、日常生活の中で起こる非労作性熱中症が多く、屋内での発症頻度が増えていることや、高齢者がエアコンの使用を控える傾向があることなどを挙げ、“熱中症弱者”の高齢者に対する効果的な予防策が必要としている。

 同委員会担当理事の横田裕行・日本医科大大学院教授は、「このガイドラインは医師や看護師など日常診療の中で熱中症を治療、看護する際に有用であるばかりでなく、熱中症に遭遇する可能性がある学校、職場、介護の現場でも役立つものと考えている」と話している。