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熱中症患者増、医療機関や自治体が注意喚起-市民講習会で医師が対策説明も

 熱中症による救急搬送が増える中、医療機関や自治体がホームページなどで注意喚起や啓発活動に力を入れている。埼玉県は、救急医らが作成に協力した熱中症予防のリーフレットをホームページに掲載。患者が搬送される医療機関の中には、ホームページで予防のポイントを挙げたり、市民向けの講座を開いて予防の方法などを説明したりする動きが広がっている。【新井哉】

 総務省消防庁によると、7月27日から8月2日までの週に、熱中症で救急搬送された人の数は1万1672人で、前週に比べて約1.5倍増えた。死者は25人、重症も312人いた。都道府県別では、東京都が1095人で最多。愛知(989人)や埼玉(805人)、大阪(801人)、神奈川(630人)、兵庫(578人)などでも多かった。

 昨年の同時期の搬送者数を大幅に上回っている埼玉県は、さいたま市立病院救急科と埼玉医科大総合医療センター高度救命救急センターの協力を得て作成した「熱中症予防5つのポイント」のリーフレットをホームページに掲載している。高齢者や持病のある人は、暑さで徐々に体力が低下し、室内でも熱中症になる可能性を指摘。めまいや頭痛、吐き気、倦怠感といった熱中症の症状を挙げ、体調に異変を感じた場合、医療機関に相談することを促している。

 ホームページに予防のポイントを掲載したり、市民向けの講座を開いたりする医療機関もある。岡山県玉野市の由良病院は今月1日、「意外と知らない熱中症」と題した市民講座を開催。佐藤由樹副病院長が首や脇を冷やすといった自分でできる熱中症対策や、熱中症にかかりやすい時期や場所、代表的な脱水予防飲料による効果的な水分の摂取方法などを説明した。

 また、佐藤副病院長は産業医としての視点から、▽暑い場所での業務を始める前に3―4日続けて汗をかく程度の運動をする(順化)▽職場の場合、熱中症にかかりやすい疾患を正直に申告する▽睡眠不足や飲酒、不規則な食事を避ける―といった予防対策を提示。「こうした予防対策を行うことで、かなりの頻度で重症化せずに済む」などと話したという。

 石川県小松市の森田病院でも先月、ホームページに日常生活や運動時の注意点などの熱中症対策を掲載。子どもや高齢者は、暑い室内で気づかないうちに脱水状態になることもあるといった具体的な注意事項を挙げ、「正しい知識で熱中症の予防を」と呼び掛けている。