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糖尿病性腎症薬の臨床評価方法で指針案-厚労省がパブコメ開始

 糖尿病の合併症である糖尿病性腎症の治療薬に関する臨床評価方法のガイドライン案を厚生労働科学研究班がまとめたことを受け、厚労省は8日、ガイドライン案についてパブリックコメントの募集を始めた。案には、自覚症状や他覚所見といった同治療薬の臨床試験における留意点などが盛り込まれている。募集期間は来月8日まで。【松村秀士】

 糖尿病性腎症をめぐっては、患者数が増加傾向にあり、心血管疾患の発症リスクが増大することなどから、治療薬の開発が喫緊の課題となっている。しかし、承認されている薬剤が極めて少ないのが実情だ。

 こうした状況を踏まえ、厚生労働科学研究班が糖尿病性腎症の治療薬に関する臨床的評価方法の確立に関する研究の一環として、治療薬の開発を円滑に進めることを目的に同ガイドライン案をまとめた。

 案では、糖尿病性腎症を対象とした治療薬の臨床試験で留意すべき点として、▽自覚症状▽血圧や脈拍数、呼吸数といった他覚所見▽血液一般や腎機能、尿検査などの検査項目―を挙げた。

 また、微量アルブミン尿検査によって異常が見つかる「早期腎症期」より軽症の場合は、腎症が薬剤の体内動態に及ぼす影響はほとんどないため、薬剤を通常の量で使用可能と指摘。一方、尿タンパクの検査で陽性などとなる「顕性腎症期」よりも重症なら、腎排泄型の薬物では腎機能の低下とともに血中濃度の上昇が懸念されるため、「血中濃度の変化が薬物の評価に及ぼす影響を考慮する必要がある」とした。

 このほか、腎症の進行に伴って血糖の変動が大きくなりやすいため、患者の病態に適した治療の選択や血糖管理の実施も要望。食事療法や運動療法を順守しなかった場合、治療薬の適正な評価が難しくなる可能性があることから、患者への適切な指導と順守に留意すべきだとしている。