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糖尿病薬の出荷額、8年後に3割増へ-DPP-4阻害薬など伸長、富士経済予測

 8年後の糖尿病治療薬のメーカー出荷額は、今年の出荷額見込みと比べて約3割増の6000億円を超える―。こうした調査結果を、市場調査会社の富士経済が明らかにした。同社は、良好な血糖降下作用があり、他の糖尿病治療薬と比べて副作用の発現が少ないDPP-4阻害薬や、日本人が多く発症する2型糖尿病の治療に有効なSGLT2阻害薬の出荷が多くなることを伸びの要因に挙げている。【松村秀士】

 調査結果によると、今年の国内での糖尿病治療薬の出荷額は4674億円となり、2023年には6008億円(15年比28.5%増)に増えると予想。伸びをけん引するのは、09年12月に発売されたDPP-4阻害薬で、医薬品メーカーがその新薬を相次いで発売しており、今後もDPP-4阻害薬の出荷額が増えるとしている。

 一方、昨年4月に発売されたSGLT2阻害薬については、日本糖尿病学会が慎重な投与を勧めたことで、「市場は静かな立ち上がりとなった」と指摘。しかし、今年に長期処方の制限が解禁されることから、今後の出荷額は徐々に伸び、糖尿病治療薬の市場に貢献するとの見通しを示している。

■代謝領域、8年後には1兆円突破へ

 同社は、薬効領域別の出荷額についても調査した。その結果によると、代謝領域では、今後も糖尿病治療薬がけん引するほか、後発医薬品の影響などで出荷額の縮小が続く糖質異常症治療薬について、有望な薬の開発によって回復が見込めることから、23年には1兆182億円(同18.8%増)と、1兆円の大台を突破すると予測している。

 腎疾患領域では、高リン血症治療薬などを使う患者が今後も増えると予想。また、新製品の増加や適応拡大を考慮し、23年の出荷額は2572億円(同10.8%増)になると見込んでいる。

 同社は、関連の医薬品企業や団体などに実施したヒアリングや文献調査を基に、今回の調査結果をまとめた。