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薬歴未記載で1億7100万円を自主返還へ-ツルハHDが最終報告

 子会社が展開する調剤薬局で、薬剤師が薬剤服用歴(薬歴)を記載せずに薬を調剤したとされる調剤報酬の不正請求疑惑で、大手薬局チェーンのツルハホールディングス(HD)は25日、社内調査の最終報告をまとめ、厚生労働省に提出した。直近1年間で判明した事例を含め、不適切な請求は約41万件に上り、同社では今後、約1億7100万円を自主返還する方針。【敦賀陽平】

 この問題をめぐっては、今年2月、ツルハHDの子会社の「くすりの福太郎」が2013年3月当時、約17万件で薬歴を記載せずに調剤報酬を不正請求したとの疑惑を報じる新聞報道を受け、ツルハが社内に「薬歴問題対策本部」を設置し、実態調査を進めていた。

 ツルハ側が検証した結果、13年2月末時点で電子薬歴システムへの未入力件数は、新聞報道の件数を上回る19万8073件に上ることが分かった。また、子会社側の発表では、同年8月末までにすべての入力を終えたとしていたが、ツルハの調査では、2万963件が未入力だったことも明らかになった。

 さらに、全薬局を対象に昨年2月から今年1月までの薬歴を調べたところ、3万9494件が未入力だったほか、18万5111件で入力が1か月以上遅れていた。

 ツルハは、「薬局現場と調剤執行部は状況を把握しながら、調剤報酬請求を実施していた」と断じ、その原因として、▽保険薬局の指定、保険薬剤師としての登録を受けていることへの自覚の欠如▽調剤部本社執行部の閉鎖性▽薬剤師の適正配置がない状況での出店―などを挙げている。

■小川社長は辞任へ、新社長は阿部常務
 ツルハは、調剤報酬が請求されたもののうち、入力が1か月以上遅れていたものについては「不適切な請求」であると判断し、調査で適切に請求が行われたと確認できた5553件を除く19万2520件分(7893万円)に加え、直近1年間で不適切な請求であると判断した22万4605件(9208万円)に関しても、「薬剤服用歴管理指導料」を自主返還する。金額については今後、厚労省側が精査するとしている。

 今回の事態を受け、同社では、同子会社の社長でツルハHDの取締役兼専務執行役員を務める小川久哉氏がツルハの役職を辞任するとともに、同子会社の社長から取締役に降格する人事を決定。新社長にはツルハの阿部光伸常務執行役員兼ツルハ(タイランド)社長を充てる。いずれも31日付。

 また、子会社の意識改革や薬剤師・調剤事務員の適正な配置、ツルハ内の調剤監査担当部署の新設など、適切な請求が行われる体制の整備を進めるとしている。