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C型肝炎治療副作用の貧血、遺伝子に要因 米研究者ら
2010年2月22日 asahi.com
C型肝炎治療による副作用の貧血が、治療薬の量を減らさなければならないほど重くなる要因が、患者の遺伝子のわずかな違いにあることを米デューク大 の研究者らが突き止めた。別の薬で副作用を抑えたり、事前に薬の量を調節したりする判断に役立つという。21日付の英科学誌ネイチャー電子版で発表する。
C型肝炎は感染・患者が全国に150万〜200万人いる。毎年約3万人が亡くなる肝臓がんでは、原因の8割を占めるとみられている。
標準的な治療は免疫を活発にする「ペグインターフェロン」と抗ウイルス薬「リバビリン」の2種類の薬を併用する。リバビリンの副作用で多いのが貧血で、重症化すると量を減らさざるを得なくなる。
デューク大の研究者らはC型肝炎患者1286人の遺伝子を分析した。貧血が重くなりにくい患者は、体内で薬物などを分解する「ITPA」という酵素の遺伝子にわずかな違い(遺伝子多型)があり、酵素の働きが弱いことがわかった。
酵素の働きが弱い184人では、リバビリンを減らさなければならないほど重症の貧血は4%弱だけだった。これに対して酵素の働きが正常の863人では、56%が重症の貧血になった。
研究チームによると、酵素を抑える薬を併用すれば副作用の抑制が期待できる。酵素の働きが不十分でも体に悪影響は出ないという。
酵素の働きを弱くする遺伝子が違う部分は欧州系とアフリカ系、ヒスパニック系という人種ごとに若干異なった。
国立国際医療センターの溝上雅史肝炎・免疫研究センター長は「同じ遺伝子の違いが日本人にもあるなら、治療前に遺伝子検査で貧血が重症化する恐れを調べ ることができる。最初から薬の量を減らすなど、個人の体質に合わせた治療ができるようになるかもしれない」と話している。