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HPVワクチン接種後症状、診療手引き作成-日医と日本医学会

 子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)接種後に原因が明らかとならない痛みなどの症状が相次いだことを受け、日本医師会(日医)と日本医学会は、HPVワクチン接種後の持続的な痛みへの対応や治療のポイントなどを記載した「診療の手引き」を作成し、19日から日医のホームページで公開を始めた。【新井哉】

 手引きは、接種後にさまざまな症状が出た患者やその保護者の支援体制の充実のために、現場で対応に当たる地域の医療機関や都道府県ごとに選定した協力医療機関の医師らを対象に作成したという。

 ワクチン接種後、持続的な痛みや倦怠感、認知機能の障害などを訴える患者が受診した場合、「HPVワクチン接種との関連を疑って症状を訴える患者がいることを念頭に置いて診療する」とし、患者が落ち着いて診察を受けられるように配慮する必要性を提示。自分自身が主治医として中心的に診療するか、協力医療機関や専門医療機関の医師などに紹介するか検討するとした。

 手引きでは、診察のポイントについても詳述。触診などによって理学的所見を確認することは「病態の確認だけでなく医師―患者間の信頼関係の醸成にもつながることから必須」と指摘。筋力低下や運動障害を訴える患者には、徒手筋力テストで評価後、患者の注意を筋力からそらした方法で筋力を診ることで、「所見の変動の有無の確認を行い、責任部位の推定の一助とする」といった具体的な方法も記載した。

 また、患者に対し、「痛みなどの症状は神経系の反応であり、原因を特定することが困難である」などと説明したり、リハビリテーションを紹介したりするといった治療のポイントも提示。必要と判断した場合は副反応報告を行うとともに、「患者の症状や希望等を考慮し、必要に応じて協力医療機関もしくは専門医療機関を紹介する」とし、協力機関との連携を求めている。

 日医の横倉義武会長は19日の記者会見で、「この手引きが全国各地の医療機関で広く活用され、患者の治療に結び付くことを切に望んでいる」と述べた。