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MERS、ラクダと接触なしでも情報提供を-厚労省、医療機関に依頼

 厚生労働省は、中東呼吸器症候群(MERS)が韓国で発生していることを踏まえ、院内感染対策の徹底や、MERSの感染が疑われる患者の保健所への迅速な情報提供について、自治体を通じて医療機関へ協力を依頼した。同省は、MERS確定患者や感染源動物として有力視されるヒトコブラクダとの接触歴がなくても、38度以上の発熱とせきを伴う急性呼吸器症状があり、アラビア半島諸国に渡航・居住していた場合なども情報提供してほしいとして注意を促している。【丸山紀一朗】

 MERSは2012年9月以降、サウジアラビアやアラブ首長国連邦などアラビア半島諸国を中心に発生が報告されている重症呼吸器感染症。同省によると、先月25日時点で診断確定患者は1139人おり、このうち少なくとも431人が死亡した。基礎疾患のある人や高齢者で重症化しやすく、接触者間での限定的なヒト-ヒト感染があるという。同省は12年と14年にも今回と同様の協力依頼をしているほか、今年1月にはMERSを入院などの強制措置が取れる2類感染症に指定していた。

 しかし同省は、先月11日に韓国で発生した輸入症例では、ラクダや呼吸器症状を持つ人との接触がなかったことや診断が遅れたこと、医療機関での院内感染対策の不徹底などが原因で医療従事者や同じ病棟の患者、その家族に二次感染が多数発生していると指摘。6月1日時点で18人の感染が韓国内で確認されたとしており、日本の医療機関に対しては、標準予防策と飛沫感染予防策の徹底を図るよう求めている。

 同省が情報提供を求める患者の要件は、発熱やせきを伴う急性呼吸器症状があり、▽発症前14日以内にアラビア半島やその周辺諸国に渡航または居住していた人で、臨床的または放射線学的に実質性肺病変が疑われる人▽発症前14日以内に現地の医療機関を訪れたか、確定患者との接触またはラクダとの濃厚接触があった人▽発症前14日以内に感染が疑われる人を診察・看護・介護した人-など。